結婚した夫婦が過ごす上で、2人の考えや価値観が完全に一致することはなく、お互いにどこか我慢している部分があります。我慢の限界に達した時の解決手段の1つが離婚です。
バツイチになってしまった人はどのようなことが原因で離婚に至ったのでしょうか。今回は性別による離婚原因の違いや時代の変化に伴う離婚原因の変化をまとめました。
なお、離婚原因のデータは2013年に公表された司法統計を参照しています。

男女別の離婚原因

2013年の司法統計によると女性からの離婚申立て件数は48479件、男性からの離婚申立ては18345件でした。女性の方が男性よりも2倍以上も離婚を申立てていることが分かります。
離婚原因の中で最も割合が高いのは、男女ともに性格の不一致でした。男女別の離婚原因の内訳は以下の通りです。なお、人によっては原因の重複があるため、割合は100%を超えています。

男性の離婚原因

男性からの離婚の申立てにおいて、割合の高い原因のトップ3は以下の通り。

離婚原因割合
性格の不一致63.5%
精神的な虐待17.4%
異性関係15.5%

男女ともに離婚原因の中で最も割合を占める性格の不一致ですが、裁判や調停で認められにくい原因でもあります。お互いの性格が違うのは当たり前のこと。その上性格は事実確認もしにくいため、相手側が離婚に承諾しない場合は他の原因もなければ認められにくいのです。
暴言を吐いたり、罵倒したりなど言葉によって相手を傷つけることをモラルハラスメントと呼び、精神的な虐待とみなされます。また、夫婦間であっても相手のプライバシーに干渉や侵害をした場合も分類は精神的な虐待です。
浮気は手をつなぐことやキスをするなど明確な判断基準がなく、夫婦だけでなく恋人同士でも起こること。一方で不倫は片方が既婚者で、2人の間に明らかな肉体関係があることが条件とされます。しかし、異性関係が原因の裁判で問題視されるのは浮気か不倫かということではありません。肉体関係の有無によって離婚が認められるかどうかが変わってきます。

女性の離婚原因

女性からの離婚の申立てにおいて、割合の高い原因のトップ3は以下の通り。

離婚原因割合
性格の不一致44.4%
生活費の問題27.5%
精神的な虐待24.9%

性格の不一致による申立ては男性より少ないですが、その内容と裁判や調停での扱いは男性の項目で解説した通りです。
法律上、夫婦間には生活保持義務が発生しているため、仕事で稼いだ給料を家庭に入れず生活が苦しくなった場合は法律違反とみなされ、離婚原因として申立てが認められます。また、ギャンブルなどで破産し借金を背負うことも離婚の原因の1つ。このような金銭的な問題を全てまとめると、申立ての割合は39.6%まで増加します。
精神的な虐待については男性の項目で解説した通りですが、肉体的な暴力や虐待も離婚の原因の1つです。家庭内の暴力はDVと呼ばれ、裁判や調停でも認められることがほとんどですが、相手側に精神疾患がある場合は暴力と判断されず認められないことも。精神的・肉体的な暴力や虐待をまとめると49.6%になり、女性の離婚原因の申立てで最も多い割合になります。

時代の変化とともに離婚原因も変化

時代の変化とともに人々の意識も変化。それに伴い、離婚原因にも変化が見られています。
1976年には20%を超えていた妻の浮気や不倫による離婚ですが、年々減りつつあり2012年には15.5%まで減少。一方で、1976年に3%程度だった妻の暴力による離婚は2012年には8.1%と2倍以上に増加しています。
夫の暴力よる離婚は2012年が24.7%と妻の暴力に比べ割合は高いものの、1976年に35%を超えていたことを考えると減少傾向にあると言えるでしょう。
女性の社会進出や男女平等を目指した社会作りによって、女性が家庭内でも力をつけ始めた結果と言えるかも知れません。

離婚原因の中でも時代の変化が分かりやすいのが同居拒否。同居拒否を理由とする離婚は男女ともに減少傾向にあります。1976年は男性が25%、女性が7%だったのに対し、2012年には男性が9.5%、女性が8.1%になりました。最近は別居し、それぞれの拠点で働く夫婦も増えているため、今後はさらに減少すると考えられます。

具体的な離婚原因

離婚した理由についてアンケートを行ったところ、以下のような離婚理由が挙げられました。

コミュニケーション不足


家事や育児など家庭内での役割に対してコミュニケーションをとることが少なかったとのこと。コミュニケーションが不足したことで責任の押し付け合いが発生し、関係性が悪化してしまい離婚に至ったケースも少なくありません。

生活リズムのズレ


休日は丸一日家の中でゴロゴロしたり、家庭にいることが少なく飲み歩いたりという相手の生活態度が気になる人も多いようです。お互いの生活リズムを擦り合わせるのにも限界があるのでしょう。自分と相手の生活リズムのズレが大きくなり、耐えきれずに離婚するということもあるようです。

浮気や不倫などの人間関係


結婚していながら他の異性と親密な関係を築くのはタブー。堂々と浮気や不倫を行う人はいないため、相手側は嘘をつかれていることになります。浮気や不倫がバレた場合、気持ち悪いや許せないなど生理的な嫌悪感を抱くことが多く、離婚することがほとんどです。

性格の不一致


生活リズムのズレにも関係してくる性格。結婚当初は相手の性格の良い部分が見えることが多いのですが、長く一緒にいることで気になる一面が見えることも。
また、以前は大丈夫だったことが許せなくなるといったことも珍しくありません。性格の不一致はお互いのすれ違いを生むだけでなく、相手を自分に合わせようと束縛が強くなることもあります。すれ違いや束縛から逃れるために離婚を選択することも。

金銭的な問題


結婚生活は愛だけでは長くは続きません。誰かと暮らす上で金銭的余裕も欲しいところ。20代や30代の比較的若い世代は金銭的余裕を持つことが難しく、離婚に至る場合があります。
また、稼いだお金を家庭のために使わなかったり、ギャンブルに大金を使ったりというのも離婚の原因の1つです。

まとめ

離婚原因は男女で大きな違いはなく、時代の変化とともに原因が変化していくことが多いようです。性格の不一致は裁判や調停では認められにくいものの、今後も離婚原因の上位に入り続けるでしょう。
スマホやSNSの普及によってコミュニケーション不足に陥ることも決して少なくはなく、今後はすれ違いや価値観のズレが増加していくことも考えられます。