2019年1月29日に、特別養子縁組に関する改正案を法制審議会がまとめました。

主な内容は、特別養子縁組の対象年齢を6歳未満から15歳未満に引き上げるといったものです。

このニュースを見て、「これって、今後再婚するシングルマザーや子持ちバツイチに関係はあるの?」と思った方もいるかと思います。

結論から言うと、特別養子縁組と再婚はほとんど関係ありません。再婚では、特別養子縁組ではなく普通養子縁組が適用されるからです。

今回は、バツイチ子持ち再婚の際に考えなければならない「養子縁組」について解説します。

普通養子縁組と特別養子縁組の違い

養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組の二種類があります。

名前は似ていますが、普通養子縁組と特別養子縁組は、目的や用途が全く異なります。

バツイチ再婚では普通養子縁組が適用される

普通養子縁組は、元両親と子供との親子関係を存続したまま、新しく養親(養父・養母)と法的な親子関係を結ぶことです。

一般的に、バツイチ子持ちの方やシングルマザーが再婚する場合に、再婚相手と子どもの間で結ばれるのは、この普通養子縁組です。

特別養子縁組は、元両親との親子関係が完全に解消される

一方、特別養子縁組では、元両親と子供との法的な親子関係が完全に解消されます。

特別養子縁組が適用されるケースは、虐待が原因で生みの親との生活が困難な子供や、身寄りのない孤児を養子縁組する際です。

子持ち再婚で特別養子縁組が組まれるケースは、ほぼありません。

普通養子縁組の申請方法

普通養子縁組は、養子縁組届を市役所もしくは区役所の戸籍住民課に提出すれば申請できます。

本籍地でない役所に届け出る場合は、養子縁組届に加えて、養親と養子の戸籍全部事項証明書が必要です。

その他の持ち物は、印鑑と本人確認書類です。

子連れ再婚の場合は、子供が未成年でも家庭裁判所の許可は不要

養子縁組をする際に、子供が未成年の場合は家庭裁判所の許可が必要となっています。しかし、養子が夫婦どちらか一方の直系卑属(実の子供)である場合は、子供が未成年でも家庭裁判所の許可なく養子縁組をすることができます。

バツイチ子持ち再婚で養子縁組する際の注意点

バツイチ子持ちの方が再婚して、再婚相手と自分の子供との間で養子縁組をおこなう場合、以下の点を知っておく必要があります。

注意点概要
養育費について再婚相手と子供が養子縁組した場合、元親から支払われている養育費が減額されることがある。
戸籍について普通養子縁組を行うと、戸籍上に養子縁組をした履歴が残る。
相続権について普通養子縁組を行っても、実親の遺産相続権は子供に残る。

以下で、個別に詳しく解説します。

養子縁組をすると、もらっていた養育費が減額される

元パートナーから養育費をもらっていた場合、再婚相手と子供が養子縁組をすることによって、養育費が減額される可能性があります。

これは、再婚相手と子供が養子縁組を行うことによって、再婚相手が第一次的な扶養義務をもち、元パートナー(実親)が第二次的な扶養義務を負うこととなる為です。

普通養子縁組をすると、戸籍上に残る

普通養子縁組を行うと、養子は養親の戸籍に入ります。その際、戸籍には養子縁組をした日にちが記録され、養子縁組をした事実がわかるようになっています。

また、養子縁組した親は「養親」、元親の名前は「実親」として記録が残ります。

普通養子縁組しても、元親から遺産相続する権利は残る

バツイチ再婚で新しい親と普通養子縁組をしたとしても、前述の通り元親との親子関係は残っています。

そのため、元親が亡くなった際に、子供にはまだ元親の遺産を相続する権利が残ります。もちろん、普通養子縁組をした養親の遺産を相続する権利もあります。