バツイチで子どもがいる、シングルマザーやシングルファザー。

再婚を考えてお付き合いをしている相手がいる場合、どのタイミングで子どもを会わせるか悩みますよね。

会わせるタイミングだけでなく、子どもの年齢や性別によっては他にも注意すべき点があります。

今回は、子どもを会わせるタイミングや注意点に加えて、再婚後に考えることになる養子縁組についても解説します。

子どもを会わせるタイミング

会わせる前に何よりも大事なのは子どもがいる事実を相手に打ち明けることです。後々になってからではなかなか言い出しにくいもの。事実を無理に隠し通そうとせず、嘘をつかずに早い段階で打ち明けるようにしましょう。

それを踏まえて子どもを会わせるタイミングは2種類あります。

・付き合い始め
・長期間付き合ってから

上記2つのタイミングがありますが、どちらにもメリットとデメリットが存在します。

付き合い始めに会わせる

付き合い始めの場合、1度会わせておくことで子どもを連れて会うことが可能になります。そのため、会う回数や時間が増加。自宅に相手を招きやすくなります。相手と子どもの会う頻度も多く、子どもが懐きやすいというのもメリットです。
万が一別れてしまった場合、子どもと相手を会わせることはできません。懐いていた相手が急にいなくなるという状況は子どもにとって耐え難く、その悲しみによって心に傷を負わせてしまうというデメリットがあります。
付き合い始めといっても数週間~1ヶ月ではお互いのことを理解できていないことが多いため、会わせるのはおすすめしません。最低でも2~3ヶ月経過し、お互いの理解が深まってから会わせるのがおすすめです。

長期間付き合ってから会わせる

長期間付き合ってからの場合、子どもにも相手にも状況を説明する期間があり、お互いに心の準備をしやすいのがメリットです。
一方で、説明し理解を得られるまでは子どもを連れて会うことができないため、相手と会う回数や時間が少なくなってしまうというデメリットがあります。
期間としては付き合ってから1年を目安に会わせると良いでしょう。お互いの理解が深まっており、相手も覚悟ができていることが多いため、子どもを理由に別れを切り出される可能性は高くありません。

何よりも子どもを優先すること

1番重要であり、忘れてはいけないのは子どもを優先することです。
子どもにとって親はあなた1人しかいません。恋愛を優先したい気持ちは分かりますが、恋愛と親の顔を分けるようにしましょう。親が普段と違う表情をしていることに子どもは敏感です。親であることを第一に考えてください。
また、相手に子どものことを隠さないように、子どもにも相手のことを伝えておきましょう。将来性や付き合う目的を明確に説明しておくと、子どもが心に余裕を持つことができます。

子どもの年齢によって対応が変わる

子どもの年齢によって対応方法を変えるようにしましょう。
2~3歳の未就学児の場合、両親がいることが望ましいので子どもを連れて相手と会う機会を増やしてください。
高校生以上の場合、ある程度大人の考えを持っているため大きな心配はなく、相手と子どもの関係も良好になりやすいです。
特に注意が必要なのが小中学生。思春期や反抗期を迎え、多感な時期です。感情の揺れ動きが激しく、男女の恋愛感情にも気付きやすいので、1度会わせてみて子どもに楽しむ様子がなければ期間を空けましょう。子どもと相手の関係を取り持とうと無理に介入すると逆効果。子どもに考える時間を与え、時間の経過とともに慣れてもらうことが最善策です。

女の子の場合は特に注意

シングルマザーで子どもが女の子である場合、親子の関係性にも注意が必要です。
「結婚すればいいのに」と発言して母親を喜ばせようとするなど、本音とは逆の行動することがあります。発言を鵜呑みにせず、子どもに寄り添って本音を引き出してあげるようにしてください。
子どもからすると再婚は他人の男性と暮らすことになる突然の出来事。多感な時期であれば相手に嫌悪感を抱き、関係性が悪くなることがあります。子どもの感情を察知し、負担を減らしてあげることが親の役目です。

再婚相手との養子縁組について

子どもがいる状態で再婚する上で考えなければならないのが養子縁組。
相手を決めてただ再婚するだけではなく、自分に関係する制度などを理解しておくことで生活の助けになることがあります。

普通養子縁組と特別養子縁組の違い

養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組の2種類あります。

普通養子縁組

普通養子縁組の場合に必要なのは当事者の意思。当事者間で合意が得られれば自由に縁組することが可能です。縁組をしても実親と養子の親子関係が切れないため、戸籍には養親と養子と記載されます。実親と養子、養親と養子という二重の親子関係となるのが特徴です。

特別養子縁組

特別養子縁組の場合は家庭裁判所の手続きが必要です。縁組をすると実親と養子の親子関係が解消されるため、戸籍には実親と実子と記載されます。養子が6歳未満で実親の養育が難しい場合にのみ適用されるという条件があるのが特徴です。6歳前から養親に育てられていた場合、適用年齢は8歳未満まで引き上げられます。

特別養子縁組は条件が厳しいため、基本的には普通養子縁組で縁組する場合がほとんどです。

養子縁組のメリット

養子が相続の権利を得ることが養子縁組のメリットです。
法律上では養子は実子とみなされるため、養親が亡くなった場合、養子には遺産相続の権利が与えられます。また、養親側の祖父母の遺産を相続することも可能です。
普通養子縁組の場合、親子関係は実親と養親の2つなるので実親が亡くなった場合も遺産を相続することができます。相続税の節税につながりますが、法定相続人には人数制限があるため注意が必要です。

養子縁組のデメリット

デメリットとして考えられるのが、養育費の減額です。
普通養子縁組の場合、養親と親子関係になっても実親との親子関係は切れないため、養親と実親のどちらにも扶養義務が発生。この場合、扶養義務が優先されるのは養親です。
養親側に十分な扶養能力が認められる場合、実親は養育費の減額を請求することが可能となります。請求が承認されるとこれまで実親からもらっていた養育費が減額されてしまうことがあるかもしれません。

まとめ

子どもを会わせると言っても、状況によってタイミングや注意点は様々です。

子どもは思っている以上に繊細であるため、考えなしに会わせると傷付けてしまう可能性があります。

初婚の二の舞にならないよう気をつけ、親として子どもの気持ちを優先するようにしてください。

また、養子縁組についても理解を深め、再婚相手と話し合っておき、心に余裕を持って生活すると良いでしょう。